4月朝礼講話 — 新入職の皆さんと頑張る職員へのエール—

~夢は近づくと目標に変わる イチロー ~

 

4月は私たちの希望や夢が新たな目標に変わる時です。

イチローが偉大なプロ野球選手であることは野球ファンでなくても周知の事実ですが、特にインタビューなどで彼が話す言葉に魅了された方は多いのではないでしょうか。彼の言葉の根底には、スタートラインに立った若者や努力を続けている人たちへのエールがあります。今回は、彼の名言(以下太字)を引用し、種子島医療センターに新しく入職した仲間たち、そして目標に向かって頑張っている仲間たちへエールを送りたいと思います。

 

 

努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです。

この有名な発言は多くの米国人に感銘を与え、それが私たち日本人の誇りになりました。

 

僕は天才ではない。僕は、毎日自分がやるべきことを、やり続けているだけだ。

まさに私たち医療人の毎日の仕事と努力に通じる言葉ですね。

 

夢を掴むことというのは一気には出来ません。小さなことを積み重ねることでいつの日か信じられないような力を出せるようになっていきます。

看護もリハビリも介護も最初から上手には出来ません。小さなことの積み重ねです。それがプロになっていく過程であり、手を抜かず丁寧に積み重ねることが大切なことだと思います。

 

そのチームでプレーする時に、そのチームのために全力を尽くすのは当然のこと。

「しあわせの医療」を目指す私たちは、チームプレーで患者さんのためにベストを尽くしたいですね。最高のプレーで。

 

僕らの世界って喜ぶこととか達成感とか満足感とかっていうのは一瞬しかないですよね。

私たちも患者さんが良くなった時の達成感は一瞬です。次の患者さんもあなたを必要としています。

 

びっくりするような好プレーが、勝ちに結びつくことは少ないです。確実にこなさないといけないプレーを確実にこなせるチームは強い。

医療安全に基づく検査・治療を確実に提供する病院は真の信頼を得ることに繋がります。

 

実戦でないとできないことがあります。一瞬の判断は練習では養われません。

医療も経験が大切です。知識だけでは救急患者への対応は困難ですね。毎日の経験がいつの間にか救急に対応できる自分を作っていくのではないでしょうか。

 

進化する時っていうのは、カタチはあんまり変わらない。だけど、見えないところが変わっている。それがほんとの進化じゃないですかね。

コロナ禍だからこそ医学も医療体制も進歩しています。これらに対応していく時、私たちの知識と意識が進化する時なのです。

 

今自分がやっていることが好きであるかどうか。それさえあれば自分を磨こうとするし、常に前に進もうとする自分がいるはず。

新入職の皆さんは、かけがえのない職業、社会に貢献できる仕事を選択しました。それは自分を磨いてくれる素晴らしい選択でもあるのです。すぐそばには、それぞれの目標に向かって頑張っている先輩が沢山います。私たちと共に前へ進みましょう。

 

 

今、あなた達の夢が目標に変わる時を迎えています。

 

 

病院長 髙尾 尊身