10月朝礼講話—ニューノーマル時代—

1年前とは隔世の感がある。未知のウイルスがあっという間に世界を変えようとしている。大きな犠牲を代償に何とパワフルな改革の力なのだろう。戦争を必要としない世界改革が進んでいる。ニューノーマル時代の到来である。

 

同時に我々が改革のスピードに付いていけるかが問われている。新型コロナウイルスは我が国もその改革に巻き込み、内閣を変革させてしまった。どのように改革が進むか、私たちの日本の針路は大丈夫なのだろうか。すべてが始まりである。

 

一方、右肩下がりの経済、人口減少、若者の都会への流出などが急速に進む種子島では、ニューノーマル時代をどのように受け止めるべきだろうか。来年の西之表市長選挙はこのことを争点にすべきではないだろうか。

 

私たちは平和で自由な離島に住む人々へ質の高い医療を提供したい。

ほぼすべての診療科の専門医による診療を行い、救急および待機手術に対して最新の術式で対応している。また、すべての入院患者にリハビリを提供し、高齢者医療に即応できる診療体制を整えてきた。そして今、ニューノーマル時代に適応できる医療体制の構築と変革が求められている。

 

そもそもニューノーマルの生活様式はこれまで目指してきた生活様式とは正反対であり、今までの経験や知識だけでは対応できないのは明白である。ニューノーマル時代の医療は言い換えれば新興感染症対策医療でもある。未知のウイルスに対する私たちの意識の改革こそが必要不可欠と思われる。

 

 

病院長 髙尾 尊身